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管理栄養士の相談ブログ
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食物アレルギー・栄養管理・スポーツ・慢性疲労 その他色々と食の相談を受けているある管理栄養士のブログです。

パンケーキ症候群のリスクについて

2024.9.3

Q 夏休みで家にいる時間が長いため、友人家族が久しぶりにホットケーキミックス(小麦粉入り)でお菓子を作りました。作ったばかりのホットケーキミックスの焼き菓子を食べた直後から、息苦しさや鼻水などの症状が出てきたそうです。これまで小麦粉入りのお菓子やパンを食べても全く問題なく、当日の朝も小麦入りのパンを食べていたそうです。その後の連絡では、小麦アレルギーではなく保管状態の悪さで体調を崩したと話していました。近々友人と会いますが、小麦入りのお菓子をプレゼントして良いか不安です。ミックス粉の保管状態によってアレルギー症状がでることはありますか?(20代 女性)

 

A.

コロナ禍のステイホーム期間に一部ネットニュースが取り上げていた、パンケーキ症候群(口腔ダニアナフィラキシー)とご友人は診断されたのではないでしょうか。

 

〇どんなアレルギー?

ホットケーキミックス粉、おこのみ焼き粉、小麦粉等を開封後に常温で放置し、隙間からダニが入り込んでダニが繁殖し、ダニが繁殖した粉を調理して摂取した際に発症するアナフィラキシーの1つです。この疾患の原因はダニであるため、診断された場合には(アレルギーがなければ)ミックス粉の原材料成分を食事制限する必要はありません。

 

〇原因・症状は?

ミックス粉は生鮮食品ではないため、粉が残っている場合には輪ゴム、クリップ、セロハンテープなどで止めて、常温保存している方も多いことと思います。しかし、ダニは非常に小さく(1ミリ以下)、小さな隙間から入ってしまいます。さらに、旨味成分や砂糖を好む傾向があり、日本ではお好み焼き、たこ焼き摂取後に発症しやすい傾向があります。症状としては、摂取後30分以内に、じんましん、呼吸困難、喘鳴、鼻閉、腹痛、嘔吐などです。

なお、ダニが混入したミックス粉や粉を使用して調理するため、ダニが舞うことで、調理中にアレルギー性鼻炎や結膜炎などの症状が出ることもあります。

通常は数か月常温保存した場合に発症しやすいといわれているものの、開封後1~2ヶ月の保管期間でも発症する方もおられます。高温多湿の梅雨~初秋にかけては、発症リスクの高い季節です。

 

〇予防・対策は?

ダニアレルゲンは熱に強く、加熱調理をしても症状が出てしまいます。つまり、小麦粉やミックス粉などの粉ものは冷蔵庫で保管することが大切です。注意点を下記の通り簡単にまとめておきましょう。

◎余った粉ものは冷蔵庫で保管し、なるべく8週間以内に使い切るように心がけましょう。

◎余った粉ものは、ガラスやプラスチック容器などの密閉できる容器で保存しましょう。

◎なるべく使いきれるように、残りの量が少なくなるように、必要量に見合った量を購入しましょう。

◎住宅の湿度をできるだけ下げるようにしましょう。

◎家具や床の清掃を行う。

ちょっとした気の緩みによる保管状態によって、アナフィラキシー症状が出現してしまいます。近年では、最高気温が40℃近くになるなど年々最高気温が上昇しています。旅行中に冷房を切って出かけた場合には、気温が上昇し、ダニも繁殖しやすくなります。数日家を空ける際にも、粉ものが外に出ていないか確認してから外出するように心がけましょう。

 

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