トランス脂肪酸

トランス脂肪酸とは、マーガリンなどを製造する際、液状の不飽和脂肪酸を固形化するために水素添加を施すことによって飽和脂肪酸に変化させる過程において発生する物質である。
天然に存在する脂肪酸は、ほぼ全部シス型という立体構造を形成していますが、この水素添加したものは、トランス型という天然にない構造になります。トランス型の油は体内で代謝がされにくい。

トランス脂肪酸が含まれる食品

マーガリン

植物油(精製する過程で高い熱を加える為、一部はトランス脂肪酸に変化する)
クッキー

油で揚げたスナック菓子類

その他マーガリンやショートニングを使用した食品、ウシやヤギなど反芻動物(はんすう)の肉や脂肪中にも含まれる

トランス脂肪酸の害

悪玉コレステロールを増加させ、動脈硬化などによる心臓疾患のリスクを高める喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎を引き起こす不安がある (中年~老年の健康な女性を対象として疫学調査により健康なトランス脂肪酸の摂取量が多い群ほど体内で炎症が生じていることを示すCRPなど炎症因子や細胞接着分子が高いことが示された。これについて、研究者は動脈硬化症の原因となる動脈内皮での炎症を誘発している可能性を指摘している。炎症因子についてはアトピーなどのアレルギー症へ悪影響をおよぼす疑いが提示されている。)

諸外国の状況

デンマークでは04年から国内すべての食品について、油脂中のトランス脂肪酸の含有量を2%までとする制限を設けた。
米国では、06年から加工食品のトランス脂肪酸量の表示を義務付けカナダでは、一部中小企業を除き05年から栄養成分の表示義務化の中でトランス脂肪酸も表示対象にしている

日本の状況

日本では、諸外国と比較して食生活におけるトランス脂肪酸の摂取が少ないことから、相対的に健康への影響は少ないと考えられる。
ただしこれは平均的な食生活を営んでいる場合のことで、食の嗜好の多様化により望ましくないレベルのトランス脂肪酸を摂取してしまう人がいるかも知れない。

日本では一部インターネット上で反対運動がなされているのと、ごく一部の企業がトランス脂肪酸低減に取り組んでいる程度で、政府や地方公共団体、業界団体は特段の規制を行っていない。